オーストラリア大陸のど真ん中、赤い砂漠地帯に位置するエアーズロック。この国立公園では、原住民アボリジニと観光立国を目指すオーストラリア政府との「交渉結果」が随所に見られます。宿泊施設は、限定されたエリア内の5施設のみ(料金は滅法高い)で、観光場所も、エアーズロックをはじめとする数箇所のみ。しかも「聖地」エアーズロックへの登山にアボリジニは反対しており、随所にアボリジニの意向を汲む(登山しない)よう呼びかけるプレートがあります。たしかに岩の山、しかも急勾配とあって、聖地論争を別にしても、足を踏み外す危険性と風で吹き飛ばされる危険性があります。しかしながら観光地として開発されて以来、観光客は当然に登山をしてきており、平均4%の人命が失われたとのことで、最近では登山口(一箇所のみ)で政府のレンジャーが常時監視を行っており、一定の要件が整った時間のみ登山を許可することとなったようです。昨年の9月下旬に当地に行きましたが、残念ながら強風のため登山はできませんでした。麓で感じる10倍の強さの風が頂上付近では吹いていると聞くと、あきらめざるを得ず、自分はアボリジニの意を汲んで登山しなかったのだ、と自分に言い聞かせながら帰路につきました。
本年も変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます
カゴメといえば、知らない人がいない、あのトマトのカゴメ。同社は個人株主を増やしていることで話題になっていますが、特に今日、大変に興味深い話を聞いてきたので、心に残っている2点について書き留めておきます。
まず、カゴメでは「会社は誰のものか」ではなく「会社は誰のためのものか」を考えているという。なるほど、所有権に焦点をあわせたのではなく、目的意識から切り込んでいるところがなかなかにくいですね。すべてのステークホルダーに対し、これだとかなりフェアな感じがしてきます。
もう一つは、カゴメの株主に対するアンケート結果です。TOBを仕掛けられたときに、いくらなら売りますか、についての問いに対し、1.5倍とか2倍で売る、と回答した人たちは、数十パーセントにとどまっていました。これだけでも、米国などから見れば驚異的なことらしいのですが、なんと何倍になっても「売らない」と回答した人が44パーセント程度いる、というのだから、これが驚きです。
何倍になっても「売らない」と回答した人の心理を考えてみました。株主優待で、年に2度ほど新商品の詰め合わせが送られてくる、商品を割引で買える、年に一度程度、株主への試食会を開催してくれる、などの特典があるようです。果たして、これだけでそんなに魅力的なのでしょうか。
カゴメの株主戦略勝因が物語るものは、上記の理由で十分に満足をしている人が何十万人もいる、という事実です。株を買って儲けたいのではない、株を買って「生活を楽しくしたい」のだ、と理解しました。
こう考えてくると、株主と会社の関係における新しいスタイルが出てきているのではないか、これから始まるシニアの時代には、このような形の株式投資が流行るのではないか、従来のどうやって株で儲けるかに加えて、どうやって人生を楽しく過ごそうかの選択肢の一つとしてどこの株ならその目的を果たせるか、で投資行動がなされるのではないか。そんな時代の到来の予感です。
投資活動における消費者行動、これは多様化の時代を反映して、今後はカゴメの株だけに人気が集中するのではなく、それこそいろいろな企業の株が買われるようになる、といったロングテール効果も期待されるのではないか、そんなふうにも考えた次第です。いかがでしょうか。
10月13日、神戸空港21:05発羽田行きのANAに乗った。特割1とかで料金は12,500円程度。スカイマークとはまだ数千円程度の差があると思われたが、時間もちょうどいいので、ANAに決めた。東京に22時に着けば帰路の交通の心配は要らない。ところがその日に限って、プロペラに鳥が引っかかったとのことで、飛行機が飛ばずに神戸空港で1時間50分ほど待たされた。当然、公共の交通機関では帰宅が不可能になる。
ところが、さすがはANAである。全員に羽田で10,000円を配るという。しかも、新宿、池袋、千葉など各拠点地域まではリムジンが仕立てられた。つまり、最寄の地域までリムジンに乗っていき、そこからはタクシーで帰ってください、というわけだ。もしこれでも不足する場合には個別に対応するとのこと。
と書いてしまえば、何を当然のことを言っているのかと叱責されそうたが、今回のテーマは、スカイマークで同様のハプニングがあった際にそのような対応がなされなかった、と同席した人が話していたのを耳にしたことにある。
スカイマークのサービスが、同社の責において遅延された場合の補償について、低いCSしかもたらされない場合、価格が高くても危機管理体制の優れるANAのCSが相対的に高くなることは容易に想像される。問題は、帰宅の不安を一掃したことではない。全員に一律、金一封を配り、お詫びの気持ちを形にしたことだ。
たとえば自分の場合、ANAの仕立てた新宿行きリムジンバスが新宿駅に1時少し前に着いたため、1:02発の中央線の最終に間に合い、電車代160円程度と荻窪駅からの1,460円のタクシー代だけですんだので、かなり手元に残ったことになる。ちょっとしたお小遣い、である。もちろん、待たされた時間をお金に換算すると合わない、ともいえるが、8,500円も手元に残れば、まあ許せる、となる。ANAは疲れを帳消しにするぐらいの配慮をした、といえる。 少なくとも自分は、その対応に満足だ。
スカイマークでの話は実際に自分が経験したことではないため、どういう要因で遅延した場合に補償がイマイチであったのかが明確でない。そのため、ここで比較することに妥当性があるかどうかは疑問であるが、同席した人の言い分によるとスカイマークは散々で、ANAは十分に対応しており、「さすがANA」なのである。
非常に安い切符を利用して平時はコストミニマムを実現し、非常時に遅延等のリスクを負うのがいいか、そこそこの金額の負担をしながらも遅延等の非常時のリスクを最小限にするか・・・。次回航空会社を選択するときには、危機管理体制まで含めた判断をすべき、と感じた次第である。
先週、大阪出張時にリッツカールトンホテルの近くに宿をとった関係で、3次会はリッツカールトンのバーに行くことに・・・。とても豪華なホテルでほれぼれとしながらバーへ行ってみると、カバーチャージは一人当たり600円と手ごろでした。
ところで、この手のホテルのバーの閉店時間は一般にどうなっているのか知識がないのですが、23時過ぎに飛び込み、24時にラストオーダー、閉店時間を確認すると、閉店時間は設定していないとのこと。さすがなものだと感心しきりでしたが、1時近くともなると、客も次々と帰っていき、ついに従業員が他のテーブルを吹き出しました。これで、一気にCS(顧客満足度)は低下、私たちを早く追い出したい、ということでもないとも思いましたが、結果として、やはり帰らねば、と思わせられてしまった、ということで、うーん、聞いていたほどのすごいサービスは徹底できていないのかも、と思わざるを得ない一場面でもあったということでしょうか。これが、VIPな客なら違ったのかも?!
ホテルのサービスそのものでなく「バー」の話ではありますが、この件、どう思われますでしょうか。
初心を忘れないための自分への記録です。
父の介護をしている母に、自分が留守番をするから歌舞伎に行ってもらおうとしたがそのような気分になれないとのことで、昨年同様(毎年9月に歌舞伎の切符が特別価格で入手できるため昨年は友人を誘い自分が観に行きました)に私が友人を誘ったところ、家族の介護の経験を持つその友人から逆に、自分が留守番の面倒を見に行ってあげるから今年はお母様に見に行ってもらいなさいとの申し出を受ける。確かにヘルパー2級の資格を持つ友人だが、家も遠い。肉親の妹さえなかなか手伝いに来ないなか、「友人」というだけでそのようなボランティアの申し出をするということは、なかなかできる話ではない。自分が彼女の立場だとして、そのような発想ができたか・・・。人間が生きているということはどういうことかと考えさせられた。本当にその友人の申し出に甘えるのかは別として、人の心を動かす言動に触れ、自分の行き方を恥じると共に、人間の生きている価値ってなんなんだろう、心こそ本当に大切にしていきたい、と生きることの原点に立ち返させられた一日でした。他人にとってはなんでもないような話なのかもしれませんが、記録しておきたいイベントでしたので書かせていただきました。
果てしない宇宙空間と、物質を構成する最小単位のもの。見事に映像化されたこれらの両極を見ていると、非常に不思議な感覚に陥るのです。知人から送られてきたこの面白い映像を転載します。多忙なときに、自分を取り戻すひと時を! (著作権はどうなる?)
http://micro.magnet.fsu.edu/primer/java/scienceopticsu/powersof10/index.html
インディーズ音楽を中心とした楽曲ダウンロードサイト"monstar.fm"が今日(2006.5.10)オープンした。
私にとってこれが感慨深いのは、Business Planning(Bond University)のコースでプラン(発案者:いながわさん)を練ったビジネスであること、もっと元を辿ると、eCommerceのチームプロジェクトでいながわさんがこのプランを構想していった過程をそのまま追体験させていただいた、というワクワクする体験から来ているのかもしれない。しかも、単なるプランに終わらせずに、事業化を決断した勇気と実行力に、敬意を表したい。
サイトをあけると、粋なデザインと仕掛けに、それだけでまず楽しくなる。そして、アトランダムに出てくる音楽視聴を楽しめる。そのセンスは、これまでの音楽ダウンロードサイトとは一線を画していると感じる。さすが、いながわさんである。プランを実現できる能力あるヒトも集めたのだから、すごい。
まだ登録アーチストは少数だが、これからすばらしいサイトに成長するよう、私にもできることがあれば協力したいと考えている。まずは、サイトの紹介から始めたい。
http://monstar.fm
取り急ぎのご案内でした。
昨年の真夏のある日、アクアライン経由で品川駅に到着するバスを降りたとき、素敵なサックスの音に包まれる。とても不思議な感覚で、引き込まれるように音のもとに足が向かった。この日は袖ヶ浦地域の土の匂いのする現場で自分も一日汗をかきながら、ユンボとかに乗って作業をしてくれる人たちを見ていて(はい、これがこの日の仕事でした)、その後木更津に抜けて食事をしたあと、バスで帰路についた。昼間の現場では、仲のいい若い兄弟が働いていて、またその働きぶりがすがすがしくて、社会を下で支えてくれているこういう人たちの幸せを思わず願っていた。本当に幸せになって欲しいと・・・。
そんな心情も手伝ってか、そのサックスフォンの響きに触れたときには、とてもその音色が心に沁みたのでした。聞き入っていると、チラシが配られ、以前ホンダに勤めていたエンジニアで、両親が共に音楽家であると知る。脱サラしてサックス奏者に、というのはなんとも転身であるが、その方法もまたユニークである。つまり、ストリートで演奏することを「本業」としており、コンサートはいわば「副業」である。もと会社員であると知り、同じく会社員の私にはとてもまた親近感を感じたのでした。そして、その心に沁みてくる響きのもとにあるものは、会社員人生を経験し、その楽しさ・苦しさも知りながら、その生活に飽き足らずに、大人になって始めたサックスで、プロの道を目指したという彼の人生体験そのものと、彼の音楽を求める心の響きではないか、と感じたのである。自分の音楽を路上で聴いてもらいたいと思い、ストリートミュージシャンとしてのスタイルを確立したこととも関係ありそうだ。
サックスの音が心底心に沁みたのは、ミュージシャンその人の魂が「会社員」という人生を昇華させ、残りの人生を音楽で切り開こうとしている、その姿が音に表現されていて、感動したのだろうか。そもそも、人が感動するとはどういうことなのか。同じ音楽でも、すべてに感動するわけでもない。音楽とは響きであり、魂そのもので、ミュージシャンがその人生を昇華した度合いが音楽に表現されるときに、他の人の胸を打つものなのだろうか、などなどいろいろと考えていた。
さて、その後得た情報では、あの現場で働いてくれたYさん兄弟は、秋に独立して有限会社を立ち上げたという。彼らは、いちいち指図せずとも次にやらねばならないことをわかっており、仕事の効率もすばらしかった。あのときに、底辺に居る人たち、と思った自分に思いあがりはなかったか。または純粋に幸せを願っていたのかもしれない。ともあれ、幸せになってよかったと、心から嬉しく思う。
そう、そのサックス奏者は中村健佐さんといいます。
http://www.kensukesax.com/
もうすでに成功物語を地で行く知名度を持ち合わせつつあるようで、もはやロングテール効果からは程遠いのかもしれませんが、でも、メジャーではないんで、ロングテールでしょうか。一度サイトを訪れてみてください、品川駅に降り立ったつもりで、流れてくる音に触れてみてください。
『80対20の法則を覆すロングテールの法則』著者の菅谷義博さんの講演を聴いた。
ロングテール現象が現れる典型的な例として、プロ向けに写真などのデジタルコンテンツをネットで販売しているDAJという会社が紹介された。80対20の法則から見ると、売れ行きのうちの20%超の部分で(つまり残りの80%で)59%の売上を上げているという。
特記すべきは、一度も売れていない商品が90%を占めていることである。裾野の広さを実感すると共に、インターネットにおけるデジタルコンテンツならではの現象であるといえる。すなわち、9割もの売れない商品を抱えることができるほか、売れている商品の中でも、最初の20%では41%しか売っていないのである。
今回、マーケティングの観点から得た知見は、マスマーケティングの影響は免れないことであり、また、ロングテール現象の十分条件は「自動化」でありネットビジネスではないこと、特にB to Bのビジネスにはなじみにくい現象であること、などである。たとえば音楽配信サイトでは、浜崎あゆみの曲を扱えば間違いなくトップクラスの売上を誇る。これは別途マスマーケティングがなされた結果を受けた現象であると説明される。
このネットビジネスにおけるロングテール現象の狙い方としては、「商品」のロングテール化戦略よりも、「顧客」のロングテール化戦略のほうが効果的である、というのが菅谷さんの意見であった。
近々、とても楽しみな音楽配信サイトが立ち上がる。
http://www.onqoo.jp/
である。主としてインディーズ音楽を紹介予定だ。インディーズといえば、裾野は果てしない。その顧客も大変に幅広いことが予想される。マスの影響を受けない市場であることから、先に挙げたDAJ式の現象が期待されるのではないかと、今から楽しみにしている。
紙の年賀状は今年も150枚は出したと思いますが、最近は自宅の住所を知らない知人・友人が増えているため、eCardを出そうと考え、いいカードはないかと(^^)、"del.icio.us"(アルマーニさん、初めて実用的に使ってみました!)で探したところ、100人ぐらいの人がアクセスしているサイトを見つけ、安易にそれに決めました。
ところで、ちょっと手の込んだイラストをフリーで使わせてもらうのには、ちゃんと仕掛けがあります。広告収入です。次から次へと広告が出てきます。しかも、このサイトのeCardの場合、迷惑なことに、送られた人にも広告が飛んで行ってしまいます。それほどに広告料を取っていると理解できます。人が欲しがるようなeCardを多く載せ、ヒット数や採用数を伸ばせば伸ばすほど広告収入が上がる。イラストレーターのインセンティブはここにあります。
インターネット上では、利用者が利用料を払わないでサービスを受ける収益モデルが次から次へと開発されており、Googleの検索エンジンなどは最たるものですが、これはロングテール効果とはどのような関係にあるのでしょうか。
優れたイラストのeCard、楽しいfunnyなeCardが数多く掲載されるサイトにはヒット数や採用率が高いことから、広告収入が入ります。その意味では、多くの人に受け入れられる、しかもグレードの高いものをそろえることが高収益につながるといえます。しかしながら、世界中からあらゆるeCardのサイトにアクセスできる状況下では、世界の多様な価値観に対応できる品揃えが必要となります。つまり、長い目で見ると、多様な価値を包含するサイトづくりに成功したところが、さまざまな価値観を持つ人たちの支持を受けて、ロングテール効果を持つロングランとして広告収入からみても高収益構造を構築し得るのではないか、ということです。
おそらく、反論があるのではないかと思います。お待ちしています。